木製パレットとは|サイズ規格や価格、耐荷重も解説

souco編集部
木製パレットとは|サイズ規格や価格、耐荷重も解説
(画像:iStock)

物流現場で見かけない日はない木製パレット。2021年には約3,345万枚も生産されており、生産数量1位となっています。昨今ではDIYでも使用されており、街中で見つけることも多いのではないでしょうか? この木製パレットの規格やメリット、輸出する際の注意点について解説します。

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木製パレットとは

さまざまな素材のパレットが流通する現在、木製パレットの生産枚数は2位のプラスチックパレットを大きく引き離して1位(※)となっています。
木製パレットは、その名の通り木で作成されたパレットで、リサイクルできるため環境に優しいのが特徴です。

JIS規格

木製平パレットについては「JIS Z 0604」で規格が定められており、寸法規格は下記の7種類があります。

  • 1,100mm× 800mm
  • 1,100mm× 900mm
  • 1,100mm×1,100mm
  • 1,300mm×1,100mm
  • 1,400mm×1,100mm
  • 1,200mm× 800mm
  • 1,200mm×1,000mm

強度基準

汎用木製平パレットの場合の強度基準は下記の通りです。

項目 内容
脚部圧縮強度 4mm以下
曲げ強度/たわみ率 2.5%以下
曲げ強度/残留たわみ率 0.5%以下
下面デッキボード強度/たわみ率 2.5%以下
落下強度/対角線変化率 3%以下

パレットで使用される木材

大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」の2種類があります。

針葉樹

国産では松や杉が使われており、輸入材の場合はニュージーランドやチリのものが多く使われています。供給量が多く、比較的安価です。

広葉樹

アジア原産の南洋材が主流です。寿命が長く、強度もあります。一方で供給量が少ないため高価です。

上記の他にベニヤでパレットを作ることもあり、ラワン合板やポプラ、中国産LVL材を使用しています。

重量

使われる木材の種類や作りによって異なります。同じイチイチパレットでも、14〜30kgまで重さの幅があります。

木製パレットの価格

木製パレットの価格帯は1,000円台で手に入るものから、3,000円以上するものまでマチマチです。これは木の材質と使用量によって異なります。
先述したように南洋材をはじめとした広葉樹は、供給量が少なく高価です。そのため針葉樹で作られたパレットの方が安く販売されています。
また、パレットの下面に使用する木材を減らしたり、スキッドタイプにするだけでも数百円単位で価格が変わります。

木製パレットのメリット

コストが安い

プラスチックやスチールパレットと比べて安価です。

自由なサイズ設計

金型不要のため、荷物のサイズに合わせて自由なサイズで製作できます。

滑りにくい

積載した荷物が滑りづらく、崩れにくいのが特徴です。

補修可能

板にヒビが入って一部使えなくなった場合でも、板の交換で修復が可能です。

高温や低温に向いている

高温でも材質に変化は起きず、低温では結露しにくい特徴があります。

木製パレットのデメリット

害虫の発生

保存環境が悪いと虫やバクテリアが発生します。輸出する際は他国に害虫をまん延させないよう熱処理や燻蒸処理が必要です。

けがをする可能性がある

木のささくれや釘が飛び出すことがあるため注意が必要です。

腐食する

時間が経つにつれて腐食するため、長期使用には向きません。

臭いが製品につく

乗せている荷物に木の臭いが付く可能性があります。

産業廃棄物として処理

木製パレットは産業廃棄物に分類されるため、処分の際にコストがかかります。

木製パレットを輸出する際の熱処理や燻蒸処理について

木製パレットを海外に輸出する場合は、必ず熱処理または燻蒸処理、誘電加熱処理が必要です。
これは、害虫が他国に侵入・まん延することを防止する条約であるIPPC(国際植物防疫条約)に準拠するもので、厚さ6mm以上の非加工木材が規制対象となります。

「処理後何日以内にコンテナに積み込む」など、各国で独自の基準を設けているケースもあるため、事前に植物防疫所サイトで調べた上で輸出するようにしましょう。

熱処理

木材こん包材の材の中心温度が56℃以上で30分以上保持するよう加熱します。

燻蒸処理

臭化メチルまたはフッ化スルフリルを用いて燻蒸します。
満たすべき基準は温度に応じて下記の通りです。

温度 24時間にわたるCT値
(g・h/m3)
24時間後の最低濃度
(g/m3)
21℃以上 650 24
16℃以上 800 28
10℃以上 900 32

誘電加熱処理

マイクロ波を用いて木材こん包材の材の表面温度が30分以内で60℃に達し、この温度以上で1分以上保持するよう加熱します。 また、横断面の最も小さい部分の寸法が20cmを超えないことが条件です。

使い終わった木製パレットは産業廃棄物?

平成20年4月1日より貨物輸送で使用する木製パレットは、産業廃棄物である「木くず」に該当するようになりました。

産業廃棄物とは、事業活動の中で発生した廃棄物のうち、廃棄物処理法で定められた20品目の廃棄物を指します。この産業廃棄物を処理する際は、

  1. 収集・運搬
  2. 中間処理
  3. 最終処分

といった3つのステップが必要です。
少量であっても産業廃棄物として処理する必要がありますが、排出事業者自身が処理を行うのはあまり現実的ではありません。そのため産業廃棄物処理業者へ処理を委託するのが一般的です。
ただし、委託した場合でも産業廃棄物の排出事業者としての責任は残ります。最後まで適正に処理されたか確認するため、必ず処理業者からマニフェストを受け取りましょう。

まとめ

木製パレットは木で作られているためリサイクルが可能で、環境にやさしいパレットです。

加えて生産にかかるコストが低く、サイズも自由にオーダーしやすいのもメリット。高温・低温の環境下でもパレットの材質に変化が起きず、結露もしないという特徴があります。

昨今では物流パレットとしてだけではなく、DIYの材料としても使われており汎用性の高いアイテムです。

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よくある質問
木製パレットの特徴は?
金型が必要ないため、自由なサイズでオーダーできます。また、板にヒビが入るなど一部損傷しても修復可能です。
木製パレットのデメリットは?
保存環境が悪いと虫やバクテリアが発生する上、時間が経つにつれて腐食するため長期使用には向きません。
木製パレットで使われている木の種類は?
針葉樹は供給量が多く、比較的安価なのが特徴です。一方でアジア原産の南洋材(広葉樹)を使用したパレットもあります。強度が高いものの、供給量が少なく高価です。
木製パレットの耐用年数は?
一般的に3〜5年ほどです。修理することで、より長く使用できるケースもあります。
記事の執筆者

souco編集部

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